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建替えの法則
ご新築の場合、主に2つのパターンがある。
①新たに土地を求めて新築する。(住み替え含む)
②現在の場所で建て替える。(ご実家の建替え含む)
主にと言うかほぼ上記2パターンである。
そしてパターン②建替えが今日のテーマなのだ。
何度か建替えのお客様を担当させて頂いたが、そこには法則(大げさ)があった。
「建替えのお客様邸はかなりの割合で以前の間取りを踏襲する」のである。
住まい続けた期間が長ければ長いほどこの法則が当てはまる気がする。
もちろん慣れ親しんだ間取りが住まい方に違和感を持たないというメリットがあるだろう。
でもよく考えるとその場所に長く住んでいれば光の入り方や風の通り方は一番分かるのだ。
ウチの地域(山)は風の吹き方が一般論とは異なる。
設計的な一般論で言えば「夏の風は南西から、冬の風は北東から」である。
ウチの場合は「夏は北東から、冬は南西から」風が吹く。
やはり住んでみないと分からないことがあるのだ。
そうやって以前の間取りを踏襲したお宅を1件紹介したいと思う。
以前の間取りが残りつつも利便性や快適性を備えて生まれ変わった1件である。
玄関は収納を増やし、段差を解消した。
居室へと続く廊下には以前の住まいの床柱をあしらう。
他界されたお父様が建てた以前の住まいの思い出である。
廊下や玄関へと光をそそぐ中庭は少し移動させて隣家からの視線を考慮。
以前はお座敷だった絶景の場所を新居ではリビングダイニングとして。
孤立することのないキッチンは家事の負担を減らし寒さも解消した。
リビングは和室として以前のお茶の間を踏襲。
床暖房完備で高齢のお母様への配慮も忘れない。
以前よりお茶の間横はお母様の部屋だった。
住まい慣れた間取りが快適性をとてもアップさせて生まれ変わる。
以前の面影を濃く残しつつも生まれ変わった新居をオーナー様はとても喜んで下さった。
新しい形を提案するだけがハウスメーカーの仕事ではないと勉強させて頂いた1件である。
2018.4.27
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