-
思いをつなぐ家
縁あって福井県で数年前に新築工事をさせて頂いたお客様。
そのお客様のご実家は金沢市にありますが、この度ご実家の全面改修工事をさせて頂く事となりました。
お客様にとってはお祖父様が建てた思い出の家になります。
その中で「おじいちゃんの部屋の欄間が欲しい」とのお話になりました。
お祖父様とお祖母様が暮らしていた部屋もご両親の寝室とすべく全面的に改修するのです。
ご両親は「捨てても良い」と言っていた欄間ですがお客様にとってはおじいちゃんとおばあちゃんの思い出の品なのでしょう。
今までもいわゆる「ご実家の建替え」の際に元の住まいの何かを新居へ引き継ぎたいと言うお話はありました。
亡くなられたご両親が建てた家ともあればそのお気持ちは分かりすぎるほど分かります。
今日はそんな一例をご紹介させて頂きます。
元の住まいでは床柱だったものを玄関先の飾棚として。
いつも通る場所に設けることで思い出も色あせません。
最近は欄間を設ける和室も随分減りましたが、正しい使われ方として新居でも活躍。
家の中だけではなくお庭で思い出を残す方法も。
こちらの住まいは灯籠を移設しました。
長年ご家族が暮らして来た家には多くの思いがあります。
新居にその思いをつないでいくことはとても素敵なことだと思います。
記:伊東
2021.8.24